銅管は冷温で脆化することがなく、極限低温に至るまで優れた機械的性質を示しますが、低温における強さと凍結強度とは趣が異なります。下記の表に、割れに至るまでの凍結回数を他管種と比較して示しました。この表からも明らかなように、硬質の銅管は凍結に弱く、塩ビ管と同様、1回の凍結で割れてしまいます。
しかし、一般に給水用として使用されている軟質管は5〜6回の凍結を繰り返さなければ割れることはなく、凍結に対しかなり強いことがわかっています。従って、寒冷地では軟質銅管を使用することが望ましいと言えます。
■割れが発生する凍結回数
材質別 |
寸法(mm) |
試験後の機械的性質 |
割れ発生
までの凍結
繰返数 |
外径 |
肉厚 |
引張強さ
(kgf/mm2) |
耐力
(kgf/mm2) |
伸び
(%) |
軟質銅管 |
21.7 |
2.8 |
24 |
5 |
55 |
6 |
硬質銅管 |
15.0 |
0.85 |
41 |
36 |
1.3 |
1 |
硬質塩化ビニル管 |
18.0 |
2.5 |
- |
- |
- |
1 |
鋼管 |
21.7 |
2.8 |
40 |
26 |
40 |
2 |
|