緑青は、お寺や神社の銅屋根以外に、銅管の中にも生成します。
給水・給湯など、各種の設備配管に使用されている銅管も、施工前は美しい光沢をもっています。しかし、施工時のフラックスの影響、また水や湯の循環などにより管の内面
に酸化皮膜ができて、塩基性炭酸銅(緑青)が生成することがあります。例えば、古くなった家庭用のガス湯沸器を解体し、そこに使用されている銅管の内面
を見ると、緑青で塗装したかのごとく美しい緑の皮膜に覆われています。こういう状況で熱湯が銅管の中を流れていても、緑青の皮膜が溶出することはありません。
銅管は建築配管用として、新宮殿・迎賓館をはじめ全国のホテル・新宿高層ビル・住宅都市整備公団・マンションなど各種の近代建築の配管設備に使用され、大切な役割を果
たしております。
|