腐食対策
銅管は、耐食性、施工性にすぐれ、かつ永年にわたる多数の使用実績があり、水道用・給湯用に広く使用されています。
しかし、使用される環境、とりわけ水質によっては、管内面に腐食を生じ、漏水事故に至る場合もあります。
銅管腐食の現象別の分類とその対策についてまとめてみました。
井戸水を扱う給水・給湯銅管
pHがやや低く遊離炭酸の多い水で生じる。
開放型蓄熱糟を用いた冷水系統の配管および熱交換器
1.遊離炭酸除去・・・高架タンクなど
2.耐孔食銅管(内面スズめっき、スズ合金)
りん脱酸銅管
フィールド試験後の
内面および断面状況(岐阜地区1ヵ年後)
循環式給湯系の銅管にて生じる。
重炭酸イオンHCO
3
-に対し硫酸イオンHSO
4
2-が多く、残留塩素の高い水で生じやすい。
また溶解性シリカが多い水でも発生しやすい。
1.フィチン酸添加
2.脱気装置
3.耐孔食銅管(内面スズめっき、スズ合金)
りん脱酸銅管
浸潰試験後の
内面および断面状況(6ヶ月後)
水ガラス状非晶質スケールと亜酸化銅を形成
SiO2濃度が高く、マトソン比(SO
4
2-
/HCO
3
-
)が大きい水質で生じやすい。
登別(千歳浄水場)、小樽(浅里川水系)、函館(亀田川水系)など、特定な水源にて発生。
1.内面スズめっき銅管採用
2.水質改善
りん脱酸銅管
フィールド試験後の
内面状況(北海道登別地区地区、6ヵ年)
循環式給湯系銅管(主に復管)にて生じる流速過大、水流の乱れ、気泡の混入に起因し、pHが低いと生じやすい。
1.管内流速を過大にしない
2.気泡の除去
3.管断面形状変化を抑える・・・バリ取り、はんだの差し過ぎ注意
4.内面スズめっき銅管も効果的
フランジ
フィールド試験後の
内面および断面状況(3ヵ年)
温度変化によって配管が伸縮を繰り返し、一カ所に応力が集中して生じる。
局所的な凹み部、交差配管部、曲がり部などで発生しやすい。
1.コンクリート埋設ケースは、クッション材で応力吸収
2.局所的な凹みを造らぬよう施工上で注意。
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